鳥取県智頭(ちず)町は、町の面積の93%が森に囲まれている自然豊かな町です。智頭急行が走っており、鳥取市内や岡山、大阪方面からもアクセスが良いので旅行先として気になっている人も多いのではないでしょうか。
智頭への旅行は、ゆっくりとした時間を過ごしたい人やご家族でアクティビティを楽しみたい人におすすめです。豊かな自然で育まれた美味しいグルメもたくさんあります。
今回は、智頭町への旅行を検討している人向けに、地元民イチオシのスポットや智頭町の楽しみ方について紹介します。
智頭の人気スポット
まずは、智頭町で人気の観光スポットや遊ぶところについて紹介します。
石谷家住宅
歴史好きの人や庭園を見ながらゆっくりとした時間を過ごしたい人におすすめなのが、「石谷家住宅」です。智頭町は江戸時代に宿場町として栄えていた町ですが、石谷家住宅では当時の歴史が感じられます。
2009年には石谷家住宅が国の重要文化財に指定されており、石谷家住宅の中にある庭園は国の登録記念物になっています。
近代和風建築物の中でもデザイン性や施工技術に非常に優れており、現代でも綺麗な状態で残っている希少な建物です。庭園が見える喫茶店も併設されているので、庭園の四季を感じながらゆっくりとコーヒーを楽しめます。智頭駅からほど近いところにあり、アクセスも良好です。
芦津渓谷(森林セラピー)
しっかりと時間がとれる人は芦津渓谷の森林セラピーに参加するのがおすすめです。森林セラピーとは、森林のリラクゼーション効果を利用して、心身の健康維持や病気の予防を目的に森林で歩行や運動などのアクティビティを行うことです。専門のガイドさんがいるので、初心者でも安心して参加できます。
コースは初心者向けのトレッキングコースから、天然のウォータースライダーが楽しめるシャワークライミングまで様々なものがあります。
自然に触れる機会が少ない人にとっては非日常的で、普段のストレスを忘れられるアクティビティになること間違いなしです。
芦津渓谷は紅葉の名所としても有名です。気になる人はこちらの記事を参考にしてください。
鳥取県の紅葉おすすめスポットは?智頭vs大山2大名所の見所を紹介
智頭桜土手
4月頃の桜の時期に智頭を訪れる人にとって「智頭桜土手」は外せないスポットです。
千代川沿いの約1.3kmに約180本のソメイヨシノが咲き誇る、県内でも有数の桜の名所です。ただし、鳥取市内の桜の名所と比べると人が少ない穴場スポットなので、ゆっくりと散歩しながら桜を楽しめます。
また、毎年4月中旬には桜Caféフェスティバルというお祭りが開催されます。特設ステージではよさこい踊りなどのパフォーマンスがあったり、美味しいグルメ屋台が立ち並ぶ、智頭の一大イベントです。11月~2月の冬は雪が積もることも多いので、雪解けの4月頃は智頭旅行の時期としてもおすすめです。
桜の開花時期などの詳しい情報が知りたい人はこちらの記事を参考にしてください。
鳥取県のおすすめ花見スポット3選 | 2024年桜の開花時期や名所を紹介!
智頭で美味しいグルメ
旅行に来たら、せっかくなのでそこでしか食べられないものを食べたいですよね。自然が豊かな智頭町でおすすめのグルメが食べられるお店を紹介します。
みたき園
ランチにおすすめなのが「みたき園」です。昔ながらの藁葺屋根の古民家で山菜を中心とした郷土料理が味わえます。県外からもみたき園を旅の目的に来る人も多くいるほどです。
みたき園では、近くの山で採れた山菜の天ぷらや焼き立ての川魚など旬の食材が食べられるのが魅力です。時期によって扱う食材が異なるので「食」で季節を感じられます。
また、園内は15分ほどで散歩できる広さで、近くには小川や滝があるので食べるだけでなく、まわりの雰囲気も合わせてゆっくりとした時間を過ごせます。3つのコースから選べますが、予約が必要なのでご注意ください。12月~3月の雪が積もる時期は営業していません。
タルマーリー
智頭町のカフェでおすすめなのが「タルマーリー」です。カフェやホテルが併設されたパン屋さんで、野生の菌を自家培養して発酵させたこだわりのパンやピザが食べられます。
もちろん、パンの持ち帰りもできますが、焼き立てのパンと一緒にカフェでゆっくりするのもおすすめです。特に、カフェメニューのパン盛り合わせは、自家製酵母による食感や味わいの違いを感じられます。
智頭駅からも歩いていける距離なので、歩き疲れたら立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
粒と雫
智頭旅行のお土産にぴったりなお店が「粒と雫」です。粒と雫は豆乳スイーツの専門店で、豆乳ヨーグルトや豆乳プリン、豆乳ドーナツなど30種類以上の豆乳スイーツが店舗に並んでいます。一般的に飲みにくいイメージのある豆乳ですが、智頭町のきれいな水と希少な発芽大豆で仕上げているので、自然の甘みが感じられるスイーツが楽しめます。
店舗の中にはイートインコーナーもあるので、散策で歩き疲れた後の一休みにもぴったりです。智頭町の超軟水で淹れたコーヒーと一緒に豆乳スイーツをお楽しみください。
芦津渓谷の入り口で、みたき園のすぐ横にあるので、芦津渓谷やみたき園への観光帰りに立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
お店の詳細はホームページをご確認ください。
智頭の温泉や旅館
実は、智頭町には温泉はないのですが、良質な地下水を利用した銭湯でゆっくり過ごすことは可能です。どうしても温泉を楽しみたい人は車で20分(電車で3駅)で行ける岡山県の「あわくら温泉」や鳥取市内の「鳥取ぽかぽか温泉」がおすすめです。
今回は智頭町内でゆっくりとできるホテルや旅館を紹介します。
ナギノ森の宿
日帰りでも宿泊でも銭湯でゆっくりできる施設が「ナギノ森の宿」です。旧那岐小学校の木造校舎をリノベーションして作られた宿泊施設になっています。日帰りでも利用できるこちらの銭湯はただの銭湯ではなく、智頭の良質な地下水と智頭の杉を薪に使った、智頭ならではの銭湯になっています。
宿泊は、ドミトリーやペットと泊まれる部屋、ファミリータイプなど様々なタイプの部屋から選べます。木造校舎の木の雰囲気が残っており、自然を感じながらゆっくりしたい人にぴったりです。
割烹旅館 林新館
旅館タイプの宿泊先を探している人は「割烹旅館 林新館」がおすすめです。割烹旅館 林新館は、昭和10年創業の老舗旅館で、地元民も法事などでよく利用する場所です。
旬の食材を使った海の幸や山の幸の割烹料理が食べられ、お風呂は檜風呂で香りに囲まれてリラックスできます。智頭駅からは歩いて5分の立地なので観光の拠点にもぴったりです。
智頭町で宿泊できる宿は多くないので、事前に予約しておくのがおすすめです。
智頭へのアクセス
最後に智頭へのアクセスについて、自家用車の場合と公共交通機関の場合でそれぞれ紹介します。
自家用車の場合
周辺の市街地からお車で智頭にお越しの場合の所要時間は以下の通りです。
鳥取市街(鳥取空港や鳥取駅)から智頭:約40分
岡山から智頭:2時間
大阪から智頭:2時間半
広島から智頭:3時間半
中国自動車道を利用し、智頭ICまたは智頭南ICで降ります。智頭ICの方が智頭町の中心部に近いですが、岡山や大阪方面からお越しの方でみたき園や芦津渓谷に行く場合は智頭南ICで降りるのがおすすめです。
公共交通機関の場合
智頭へは高速バスや電車を利用できますが、智頭は特急が停まる駅なので、早く着きたい人は電車がおすすめです。大阪や京都と智頭をつなぐ「特急スーパーはくと」と岡山と智頭をつなぐ「特急スーパーいなば」があり、市街地から電車1本で智頭に行けます。
智頭駅に着いてからは、タクシーがないのでレンタカーか乗り合いタクシーの利用がおすすめです。
行く場所が決まっていて、長時間の利用でない場合は、乗り合いタクシーの利用がお得です。アプリや電話で簡単に予約ができるので、ぜひ試してみてください。
まとめ
今回の記事では、鳥取県智頭町のおすすめの観光名所やグルメを紹介しました。智頭町は自然の豊かさから四季を感じられるので、一度行ったことがある人も違う時期に行くと違った魅力に触れられます。
森林セラピーなどご家族でも楽しめるアクティビティから、ゆっくりとした時間を過ごせる場所や美味しいグルメがあるので、ぜひ一度智頭町にお越しください。
今回ご紹介した「粒と雫」は50年以上の歴史がある豆腐メーカーが、素材にこだわって豆乳スイーツの製造/販売をしています。店舗でしか食べられない商品も多いですが、一部の商品は粒と雫のオンラインショップでも購入頂けます。どのような商品があるか気になる人はぜひホームページをチェックしてみてください。
詳しい智頭観光の情報が知りたい人は智頭町観光協会のホームページに詳しく載っています。智頭駅の目の前にある総合案内所では、パンフレットや地図が置いてあったり、おすすめの場所を教えてもらえたりするので、ぜひ立ち寄ってみてください。
参考:智頭町観光協会