豆乳と牛乳は似た性質を持つため、比べられることの多い食品です。豆乳の栄養素を取りたい方は、料理やお菓子作りの際に牛乳の代わりに豆乳を使用できないかと考える方もいるのではないでしょうか。
結論として、牛乳を豆乳で代用することは可能です。味や栄養成分の違いを正しく理解して豆乳を上手に活用していきたいですね。
今回は、豆乳製品を専門に取り扱う「粒と雫」のスタッフが豆乳と牛乳の違いについて解説します。牛乳を豆乳で代用する際の注意点も紹介するのでぜひ最後までチェックしてください!
豆乳と牛乳の違い
豆乳と牛乳の違いについて、「製法」「栄養成分」「味」「値段」の4つの観点から解説します。それぞれ異なる特徴や魅力があるので、確認してみてください。
製法の違い
名前が似ていることもあり、豆乳を乳製品と勘違いされている方が意外と多いです。実際は全く別の食品で、原料も製法も異なります。
牛乳は、文字通り牛から絞る乳のことで、ホモジナイズ(液体に含まれる粒子を均一に砕く加工)や、加熱殺菌処理をして出荷されます。
一方、豆乳は水につけた大豆をすりつぶしたものを煮沸し、布袋でこして液体を抽出したものです。
牛乳は動物(牛)の乳が原料なのに対し、豆乳の原料は植物(大豆)という違いがあることを理解しておきましょう。
栄養成分を比較
原料の異なる豆乳と牛乳ですが、どちらもタンパク質を多く含む点では似た飲みものですが、豆乳と牛乳の栄養素には以下のような違いがあります。
豆乳(無調整豆乳) | 牛乳(普通牛乳) | |
エネルギー(カロリー) | 43kcal | 61kcal |
タンパク質 | 3.6g | 3.3g |
コレステロール | 0mg | 12mg |
脂質 | 2.8g | 3.8g |
食物繊維 | 0.9g | (0g) |
炭水化物(糖質) | 2.3g | 4.8g |
カルシウム | 15mg | 110mg |
鉄 | 1.2mg | 0mg |
出典:日本食品標準成分表(八訂)増補2023年
※100g当たりに含まれる栄養素、()は推定値
豆乳の栄養素で特に特徴的なのは、低カロリー、低脂質、低糖質な点です。中でもカロリーは牛乳の約2/3に抑えられるので、ダイエット目的で豆乳を代用することはメリットが期待できます。また、腸内環境を整える効果が期待できる「食物繊維」や赤血球の材料になる「鉄」が含まれている点も嬉しいポイントです。
一方で、牛乳に含まれるカルシウムは豆乳の7倍以上なので、カルシウムを摂取するには牛乳のほうが適しています。カルシウムは丈夫な骨や歯を作るだけでなく、細胞の分裂や筋肉収縮、神経興奮の抑制などをサポートする役割を持っています。
今回は無調整豆乳と普通牛乳で比較しました。豆乳も砂糖が多く使われた調製豆乳やフレーバー付きの豆乳はカロリーが高いものあり、牛乳でも低脂肪牛乳を選ぶとカロリーが抑えられたりと栄養成分は商品によっても異なります。気になる方は、成分表を確認してから購入するようにしましょう。
無調整豆乳と調製豆乳の違いを知りたい方はこちらの記事を参考にしてください
豆乳の調製と無調整の違いは?豆乳の種類や選び方を豆乳専門家が解説!
味を比較
豆乳と牛乳では、味も異なります。一般的に豆乳はクリーミーでとろみがある一方で、牛乳はサラッとした口あたりになります。どちらもほんのりした甘みが感じられますが、それは牛乳には乳糖、豆乳にはオリゴ糖が含まれるためです。
ただし、豆乳は、大豆の風味が強く飲みにくいと感じる方がいたり、牛乳は、殺菌した時に生じる独特のにおいが苦手と感じる方がいたりとそれぞれの味わいに癖を感じる方もいらっしゃいます。
商品によってはこのような癖を感じにくいものもあるので、自分にあった豆乳/牛乳商品を選びましょう。
値段を比較
総務省の公表している「小売物価統計調査」によると豆乳は1Lあたり240円なのに対し、牛乳は1Lあたり257円が相場となっています。データで見るとやや牛乳の方が高いですが、商品によっても差はあるので、ほとんど同じくらいの相場感となっています。
豆乳は素材にこだわった商品であれば1Lあたり300円を超えるものもあります。大豆固形分が高い豆乳や発芽大豆を使用した豆乳は栄養価が通常の豆乳よりも比較的高いものの、高価格帯のものが多いです。牛乳も同様に商品によって価格帯が異なります。
牛乳を豆乳で代用する注意点
牛乳を使う料理やお菓子作りで豆乳を代用することが可能です。シチューやプリン、グラタンなど様々な料理/お菓子に豆乳をご活用いただけます。ただし、注意しておきたい点が3つあるのでご紹介します。
・出来上がりの味や食感に違いが出る
・料理で代用する場合は、無調整豆乳を使用
・加熱のしすぎに注意
やはり、原料の異なる別の食品なので出来上がりの味や食感に違いが生じることは理解しておきたいですね。また、料理に使う場合は砂糖が含まれていない無調整豆乳がおすすめです。調製豆乳を使うと料理が甘くなってしまう危険があります。ただし、お菓子作りであれば調製豆乳でも問題ないかもしれませんね。
豆乳の場合、加熱しすぎるとタンパク質成分が分離してしまうことがあるので、調理の際は弱火~中火で徐々に温めていくのがポイントです。
上手く豆乳を料理に使えると豆乳のクリーミーさや大豆の自然な甘さを活かした美味しい料理に仕上がるのでぜひ試してみてください。
よくある質問
豆乳と牛乳どっちが健康に良いの?
どちらが健康に良いかは一概に言えません。それぞれ、異なる栄養素を持っているので、バランス良く栄養を摂取することが重要です。特に、大豆特有の栄養成分である「イソフラボン」や「サポニン」などを摂取したい方は豆乳、「カルシウム」を摂取したい方は牛乳がおすすめです。
豆乳を飲むことでどのような効果が期待できるのか知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。
豆乳の女性に嬉しい効果とは?美肌やダイエット効果についてプロが解説!
ダイエットに効果的なのはどっち?
一般的な豆乳(無調整豆乳)と牛乳(普通牛乳)のカロリーを比べると豆乳の方が低いため、カロリーだけをみれば豆乳の方が太りにくいと言えるでしょう。
ただし、豆乳も砂糖を多く使用した商品はカロリーが高くなり、牛乳も低脂肪牛乳などを選ぶとカロリーが抑えられたりと商品によっても様々です。ダイエット目的で豆乳を飲む方は無調整豆乳や大豆固形分が高い豆乳がおすすめです。
豆乳は飲みやすいものを選ぼう!
今回は、豆乳と牛乳の違いや牛乳を豆乳で代用する際の注意点をご紹介しました。豆乳と牛乳は味も栄養成分も異なるので、どちらが良いということではなく、それぞれの特徴を理解して目的や用途に応じて使い分けられると良いですね。
また、一般的に牛乳よりもカロリーが低い豆乳ですが、調製豆乳やフレーバー付きの豆乳はカロリーが高くなってしまうこともあります。一方で、無調整豆乳は豆の味が濃く、飲みにくいと感じてしまう方もいらっしゃいますよね。
そんな方におすすめなのが、豆乳ヨーグルト「発芽の恵み」です。豆乳ヨーグルト「発芽の恵み」は、飲むタイプの豆乳ヨーグルトで、大豆固形分が6%と高く、スッキリした甘みと大豆のクリーミーさが味わえます。カロリーは1本当たり150g70kcalです。
豆乳ヨーグルト「発芽の恵み」は、粒と雫のオンラインショップからご購入いただけます。豆乳ヨーグルト以外にも様々な豆乳製品を取り扱っているので、ぜひオンラインショップを覗いてみてください。